hong-kong-2014

International Society of Feline Medicine の頭文字をとってISFM、猫の国際学会です。ハンガリー、ブタペストでの学会に参加した以来3年ぶりの参加になりました。アジアでの大会とあって日本からも8人の獣医師が参加していました。

今回のテーマは「猫の消化器」でした。消化器といっても嘔吐や、下痢、便秘など広範囲にわたりますので、初日は基礎的なことを、2日は画像検査などを含めた応用検査や具体的なアプローチについて学びました。

今回は特に食事療法の重要性について再確認しました。慢性的な下痢を起こしている猫の29%は食物アレルギーであるという報告されていました。また炎症性腸疾患(IBD)の猫に対しても加水分解蛋白質フードが下痢や体重の改善を認めたという報告もあり、加水分解蛋白質フードは食事アレルギーだけでなく他の疾患でも使用できる可能性があります。

肥満についても講義があり、多頭飼い猫のダイエットに使えるペットフィーダーが紹介されていました。動画は下記URLのHPにあります。

https://www.sureflap.com/en-gb/pet-feeder/microchip-pet-feeder

このペットフィーダーはマイクロチップで個体を識別し、登録された猫が近づいてきたときだけお皿の上の蓋が開く仕組みになっているようです。

細い猫ちゃんのごはんがおでぶ猫ちゃんに全部食べられてしまうことがない画期的なアイデアです。私は使ったことはありませんが、実際にエラーや、顔が挟まれてしまうようなことがなければ多頭飼育の猫のダイエットの解決策になりますね。

また来年はISFN in Asia は韓国で開催されることから、30人近くの獣医師が韓国からも参加していました。猫の獣医学でも日本がアジアを引っ張るように発展して行きたいです。

2015-03-18 9.20.54

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