ドラゴン・リー(dragon li)別名、チャイニーズリーファ(chinese Li hua)という中国の猫種を聞いたことがあるでしょうか。2010年にCFAの公認を受けたため、品種としては新しいですが、その歴史は古代から続いています。中国語では「狸花猫」と書き、リーハウマオ(Li Hua Mao)呼ばれます。「花」はくっきりした縞模様、「狸」はネコ科を意味しています。
現在世界的な猫の血統登録機関(CFAやTICA)で認定されている中国の猫種はこのドラゴン・リーのみです。平安時代には唐猫(からねこ)という呼び名もありましたが、これは紀元999年に中国からきた、舶来の猫をそう呼んでいました。弥生時代の遺跡に猫のものと考えられる骨が見つかっており、唐猫が日本で初めての猫というわけではないようです(詳しくはこちら)。唐猫は源氏物語にも登場します。余談ですが、源氏物語では猫の鳴き声は「ねうねう」と表現されています。
ドラゴンリーの特徴
体型は筋肉質でがっしりしており、顔が丸いのが特徴です。鼻は長く、眼はグリーン、またはブラウンかイエロー。四肢はまっすぐで力強く、前肢が後肢よりと同じ長さか少し短い。毛色はゴールデンブラウンと称させれ、短毛、密にびっしり生える。
顔が丸くがっちりしている、いわゆるヤマネコタイプの猫種です。ヤマネコは鼻が大きいですが、ドラゴン・リーは細長く知的な印象を与えます。耳が特徴の1つで、丸く先に房毛(フサゲ。耳に生えている毛)が生えています。
猫の品種には長い歴史の中で自然に進化・発生した自然発生種(例:アビシニアン)、遺伝子の突然変異による突然変異種(例:スフィンクス)、人間の手によって交配された人工交配種(例:ベンガル)がありますが、ドラゴン・リーは自然発生種です。中国以外では現在でもアメリカにはも数頭しかおらず、希少な種の1つです。
逸話
中国では猫に関する様々な逸話があり、それはドランゴ・リーがモデルになっているとも考えられています。
その1, 中国の革命家チャオ・シャンツァイがドラゴン・リーを飼っていた。そのドラゴン・リーは非常に賢く、新聞を取ってくるなどシャンツァイの言うことをを理解していた。
その2, その昔、ドラゴン・リーは世界に君臨し言葉を手に入れたものの、あまりの重労働に、その支配力と言葉を人間に譲り渡して引退した。そのおかげでは1日のんびりと過ごせるようになった。
その3, 中国人はドラゴン・リーという美しく賢い猫を誇りに思っており、中国でドラゴン・リーの結婚式が行われた。
最後にアニマルプラネットのドラゴン・リーの紹介ビデオがありましたのでご紹介します。ワイルドな中国生まれなの猫ドラゴン・リー。逸話2の「言葉と責任を人間に授けた」という非常にユニークで気に入りました。実は今回はこの一文を読んだのがきっかけでドラゴン・リーについて調べました。
うちの猫はスコティッシュとして育てましたが、中国人の奥さんが「この子は絶対にリーマオだ」と当初から言っており
この手の虎猫は中国で狸猫と称されるんだ!と思っていました。今回ひょんな事で調べてたら、特徴的な背中のブチ柄や耳の先、体格など様々な点で驚くほど一致しています。リーマオはイギリスやアメリカでも人気があると聞きます、またスコテッシュフィールドは耳の小さい猫同種とは交配させないとも聞きます。もしかして交配種としてリーマオが活用された結果ではないかと考えています。その是非はともかくフランスに住んでいた我々夫婦が中国とは深い縁で私も妻も猫も繋がっているのか!ウチの人懐っこい猫(ミータ)はリーマオと決め込んで付き合うつもりです。画像や映像メール頂ければ添付返信します。