(来院されたライコイ似の日本猫 ベベちゃん)

狼のようなグレーと白が混ざった毛色と、目の周りと手先の毛が薄いことが特徴の猫種、ライコイについて解説します。ライコイ日本では比較的稀な猫ですのでこれまで一度も見たことがありませんでしたが、先日ライコイに似た猫さんが来院されましたので私も一度ライコイについて調べ直しました。

ライコイの遺伝子

ライコイの遺伝子について獣医遺伝学の研究が盛んなカルフォルニア大学デービス校で調べたところ、毛がない猫として有名なスフィンクスやデボンレックスとは全く関係のない遺伝子を持っていることが判明しました。この遺伝子はここ20年の間に出現したと考えられており、2010年にアメリカ バージニア州で保護されたライコイの記録が残っています。猫種としてはTICAという団体のチャンピオンシップに2017年に登録されたばかりです。

当院に来院したべべちゃんは、日本で生まれたノラの猫だったそうです。全く関係ない家系でも突然変異によりライコイ似の猫が誕生することはあります。

ライコイの特徴

ライコイの特徴はなんといっても顔と手足の毛が部分的に抜けているところです。毛の生え具合は季節によって異なり、一時的にスフィンクスのように毛がなくなることもありますが、その後戻ります。なぜライコイの遺伝子が、部分的に被毛の発育が抑えるのかはわかっていません。その風貌は狼男に似ていると表現されることもあります。体格は小柄で細身、頭は三角形に近い形をしています。性格はフレンドリーで慎重と言われています。

最後に

ライコイの可愛い動画を紹介します。ちなみにライコイ「Lykoi」とはギリシャ語でオオカミという意味だそうです。

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