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タバコは猫の健康にも影響するのか?

どうやら猫の場合リンパ腫の発生率が高くなるようです。タバコが猫のリンパ腫のリスクを上げることは知っていたのですが、具体的な数字はわからなかったので今回調べました。

「タバコを吸う家庭の猫はタバコを吸わない家庭の猫に比べリンパ腫になりやすい」という研究データを発表した論文が2002年に出ています。

(Environmental tobacco smoke and risk of malignant lymphoma in pet cats Am J Epidemiol. 2002 Aug 1;156(3):268-73)

この論文ではタバコを吸う家庭の猫はタバコを吸わない家庭の猫に比べ平均2.4倍リンパ腫に罹る可能性が高かったという結果になりました。

そしてその危険性は喫煙期間、タバコの本数、喫煙者の数に比例しました。5年以上の喫煙期間の場合3.2倍、一日20本以上吸う場合は3.3倍、二人以上の喫煙者がいる家庭では4.1倍リンパ腫に罹る猫が多くなりました。

猫は副流煙による受動喫煙だけでなく、毛についたタバコの粒子を舐めとることで発癌物質を口からも摂取してしまいます。今回のデータでも従来のリンパ腫のデータよりも消化管に発生するリンパ腫の割合が高かったことは、これが関係している可能性が高いです。また室内飼いの猫は外出しない分人間よりも受動喫煙の量も多くなるでしょう。

他にもタバコが口腔内扁平上皮癌の発生率も高めている可能性も報告されています。ここはひとつ愛猫のために禁煙してみるのはいかがでしょうか。自分の健康のために禁煙するよりも続くかもしれません。

※今回のデータは1つの論文からのデータです。この論文では80匹のリンパ腫の猫を調査していますが、人間の論文に比べると症例数が少ないと言わざる得ません。詳しくは論文に関する注意事項を参考にして下さい。

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