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出典http://news.henryhargreaves.com/post/94192024037/hemingways-6-toed-cats-from-top-to-bottom

 

生まれつき通常より指が多いことを多肢症と呼びます。日本では豊臣秀吉の親指が1本多かったという記録が残されています。現代でも稀に多指症の赤ちゃんが生まれてきますが、多くの場合、特に先進国では、1歳までに過剰な指は手術で取るこことが多いようです。

猫にも多指症があり、理由は不明ですが他の動物より一般的にみられます。といっても日本で多指症の猫を見たことがある人はほとんどいないでしょう。

それは地域によって発生率がことなり、日本には殆どいないからです。多指症の猫が多くみられる地域はアメリカ北東部と、グレートブリテン島の一部の地域です。中でも最も多い地域はボストンで、実に15%を占めているという報告があります。私も日本では1匹も見たことがありませんでしたが、マンハッタンの猫の病院で実習した1日目の患猫に多指症の猫がいました。反対に日本で多く欧米に少ないのは尻尾が短い猫です。日本ではよく見かけますよね。

猫の指は前肢は狼爪(親指にあたる)を含め5本、後肢が4本からなります。下に肉球と狼爪の位置を図示しました。

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前肢
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後肢

多指は前肢後肢ともみられますが、後肢だけの指が多くなることはより珍しいです。猫の多指症は遺伝性があり、優性遺伝なためどちらかの親猫が遺伝子を持っていると多指症の猫が生まれてくる可能性があります。

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出典 http://www.kittycat.co.za/polydactyl-cats-part-2/

殆どの多指症の猫は日常生活に不都合はなく、特別な治療は必要としません。爪が研ぎにくいことがあり、そのままにしておくと巻き爪になり肉球にささってしまうことがあるので、その場合は定期的に爪切りをしてあげましょう。

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ヘミングウェイの家の猫。 wikipediaより(http://ja.wikipedia.org/wiki/アーネスト・ヘミングウェイ)

小説家のヘミングウェイは猫を愛し、飼っていた猫の多くが多指症でした。ヘミングウェイが住んでいたフロリダ州のキーウェストの家には現在でもその猫達の子孫が住んでいます。ヘミングウェイは多指症の猫は幸せを運んでくると話していたことから、ヘミングウェイが亡くなった今でもそう信じられています。

“猫の多指症” への1件のコメント

  1. はじめまして。
    保護猫が姉妹揃って後脚に狼爪があります。
    いちおう、5本指カウントにしています。
    ブログ記載の参考にさせていただきます。

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