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猫ちゃんの健康診断をしたときに「コレステロールの値だけ少し高いですけど、猫は動脈硬化になりにくいので気にしなくていいですよ〜」と言われてたことはありませんか?

人間では血中コレステロール値が220 mg/dl を超えると高コレステロール血症と診断されます。高コレステロール血症は動脈硬化を引き起こす大きな要因になるため、まず食生活の改善を指示されるでしょう。

そのため「本当に大丈夫ですか?猫はなんで動脈硬化にならないんですか?」など質問されることがあります。特に飼い主さんご本人が高コレステロール血症で治療中の方だったりすると。

確かに猫や犬は動脈硬化が人間に比べて圧倒的に少なく殆どないです。しかし「なぜ猫や犬が動脈硬化にならないのか?」は私も疑問に思っていました。

先日、NHKスペシャルの心臓病特集を見てその疑問は解決しました。非常に納得できる内容だったのでその「理由」をご紹介したいと思います。

①N-グリコリルノイラミンサン(Gc)

カルフォルニア大学のバルキ教授はGcという物質が動脈硬化の原因の1つである可能性があるということを突き止めました。Gcはお肉に含まれるそうです。肉とともに摂取したGcは体内で血管の壁を傷つけます、その傷があることで血管の壁にコレステロールが入りやすくなり、動脈硬化を起こしていきます。

②Gcが悪さをするのは人間だけ!

実は人間以外の動物はGcを体内に持っており、Gcを摂取しても血管の壁に傷をつけません。人間だけはGcを体内に持っていないので、人間の免疫系がGcを異物として認識して免疫反応を起こしてしまい炎症が起こり、血管の壁に傷がついてしまうのです。

番組では同じ霊長類のゴリラでさえもGcを体内に持っていることが紹介されており、おそらく殆どの哺乳類はGcをもっていると考えられます。

③なぜ人間だけがGcを持っていないのか?

人類も270万年前まではGcを持っていました。270万年前というと人類の脳の巨大化が始まった時期です。Gcは神経細胞の成長を促す物質を抑制するため、人類はGcを失ったことで脳を巨大化させることができたのではないかと考えられています。

 

現在の人間がGcをもたないのは、知性に特化して進化するための代償であったのです。また人間は直立二足歩行を選んだことで、心臓は常に重力とも戦っています。世界保健機関WHOが発表した死因第1位が心臓病であることからも、人間は心臓を犠牲にして知性と前肢の自由を手にいれたと考えることもできます。

猫や犬の動脈硬化が少ないのではなく、動脈硬化は人間だけが起こしやすい疾患だったのですね。長年の疑問だったので、思わずテレビを見ながらメモを取りました。 NHKためになりますね。

※コレステロール値の異常な上昇は猫にとっても有害です。コレステロール値が高くても「動脈硬化」の心配は少ないですが、他の病気が原因で高くなっている可能性もあります。特に肝胆道系疾患、膵炎、糖尿病など猫に多い病気でコレステロール値は上昇するので検査結果の解釈には注意が必要です。

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