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前回猫の腎臓病のアウトラインについて書きました。今回は治療に苦慮することが多い猫の糖尿病について解説します。

1.概要、2検査、3治療、4予後

1.概要

糖尿病とは血糖値が病的に高いことです。大切なエネルギー源である糖を体が吸収できなくなり、栄養状態の悪化、大量の排尿、神経障害、皮膚障害、免疫力低下、さらには重症例では意識障害、昏睡などの症状が現れます。ある報告では病院に来院する猫の100〜200匹に1匹は糖尿病になると報告されていますが、体感的にはもう少し頻度が高いように感じます。

中齢〜高齢で発症しやすく、糖尿病と診断される猫の50%以上が10歳以上です。他にはオス猫、肥満で発症率が高いです。特定の品種としてはバーミーズがオーストラリア、ニュージーランドの調査でリスクが高いことがわかっています。(日本のバーミーズでのリスクは不明)

治療により血糖値をコントロールできれば、健康な猫と遜色のない生活がおくれます。猫の糖尿病はインスリンが必要なくなる(寛解)こともある一方で、短期間で血糖値が大きく上下し治療に苦慮する猫ちゃんも少なくありません。

1.0 なぜ猫は糖尿病になりやすいのか

猫は犬に比較して糖尿病になりやすい傾向があります。明らかな原因はわかっていませんが、いくつかの仮説があります。

1 高炭水化物食が原因説:猫は完全肉食動物で(犬は雑食動物)、たんぱく質を主な栄養源にしています。しかし現代のキャットフードは穀物の割合が高く、炭水化物の取りすぎが糖尿病を引き起こしているのではないかという指摘です。(詳しくは 猫と炭水化物

2 飢餓に備えている説:野生の猫科動物は長期間獲物がとれないことがあります。ライオンやチーターも数日獲物が見つからないと耐えないといけません。長期の絶食時に血糖値が下がらないよう体が進化しました。これを「インスリン抵抗性」といいます。猫はインスリン抵抗性が高いため糖尿病になりやすいのかもしれません。インスリン抵抗性は自然界では必要な能力ですが、安定して食事をもらえるペットとして暮らしている場合はデメリットになっています。人間でもインスリン抵抗性が高いインディアンやエスキモーは現代食を食べていると他の地域の人よりも糖尿病発生率が高いことがわかっています。

1.1 用語解説

糖尿病には多くの専門用語がでてくるので本題に入る前に補足します。

インスリン:すい臓で作られるホルモンです。血中の糖をキャッチして、細胞に吸収させます。インスリンが足りないと血中の糖はエネルギーとして使えず、どんどん溜まっていき高血糖になります。血中に溜まった糖は腎臓から排出されるので糖尿になります。

インスリン感受性:各臓器の細胞にはインスリンレセプターといってインスリンを受け取る構造がありますが、レセプターに異常があるとインスリンを受け取りなくなります。この状態を「インスリン感受性の低下」と呼びます。感受性が低下する原因として、体質や他の病気(膵炎、末端肥大症など)または肥満などがあげられます。

1型糖尿病:糖尿病の分類の1つです。免疫細胞が自分の膵臓を攻撃してインスリンを作る細胞を破壊してしまい発病します。人間では若齢、10代で糖尿病になることが多く小児糖尿病とも呼ばれます。

2型糖尿病:糖尿病の分類の1つです。インスリン分泌機能の低下、インスリン感受性が低くなり発症する糖尿病です。人間でいわゆる「生活習慣が悪かったので糖尿病になった」と言う場合、2型糖尿病を示します。家族性の他、糖質のとりすぎ、運動不足などが原因です。猫の糖尿病は圧倒的に2型が多いです。

※糖尿病の分類方法の注意

上記の1型、2型という分け方は人間の医学から輸入した言葉で、糖尿病の原因によって分類しています。しかし人間と猫の糖尿病は発症するメカニズムが異なるため、猫にこの分類を当てはめると不都合が生じることがあり、そのため猫の糖尿病では「インスリン抵抗型」「インスリン不足型」「その他」の3つに分類した方が正確に病態を表しているという意見にシフトしています。ただし1型2型分類は広く知られているので、猫の糖尿病についてわかりやすく説明するために、この分類を使う獣医師も多いです。

低血糖発作:糖尿病の治療でインスリンを投与したとき、インスリンが効き過ぎると血糖値が正常値以下まで下がってしまいます。特に血糖値が50mg/dl 以下になるとふらつき、震え、さらに下がると意識消失やけいれんなどがみられ、低血糖発作と呼びます。

糖尿病性ケトアシドーシス:糖からエネルギーを作れない状態が続くと、脂肪からエネルギーを調達します。そのときに肝臓でケトン体が合成されます。ケトン体が大量に作られると、血液が酸性になります(アシドーシス)。

血液は酸とアルカリのバランスが凄く大事なため、そのバランスが崩れると吐き気や倦怠感が現れます。糖尿病が原因のアシドーシスを糖尿病性アシドーシスと呼びます。非常に危険な状態で、集中的な治療が必要になります。

寛解:病気の症状が見かけ上なくなった状態を寛解といいます。完治との違いは再発する恐れがある点です。がんや白血病、また精神疾患などの分野で使われることが多い言葉で、再発の危険性が高い病気は「完治」ではなく「寛解」を使います。

糖尿病の場合はインスリン等の治療が必要なくなることを寛解と呼びます。くだけて「インスリンから卒業することを目標に頑張りましょう」などと表現することもあります。猫の糖尿病は人間に比べて寛解しやすい傾向があります。

1.2症状

多飲多尿:各臓器で吸収されず行き場がなくなった血中の糖は腎臓から排出されます。このとき糖が大量の水分を抱えたまま尿になるので、水分も同時に失われます。その結果、喉が渇き飲水量が増えます。(飲水量の測り方はこちら

体重減少:糖が吸収されなくなるので、不足したエネルギーを補足すために体の脂肪を分解するため体重が減少します。「食べても痩せる」というのは糖尿病の典型的な症状で、食事量が変化していない、または増えたにも関わらず痩せてきた場合は糖尿病を疑います。肥満猫の場合、体重が減っても気がつきにくいので定期的に体重を計りましょう。短期間で10%以上(5kg→4.5kg)の減少した場合はなんらかの病気が疑われます。

元気消失、運動量減少、嘔吐:糖尿病が発症したまま時間が経過すると糖尿病性ケトアシドーシスに進行することがあります。これらの症状は他の病気でも起こる(非特異的症状)ため、糖尿病の特徴ではありませんが、嘔吐が主な症状で来院されて糖尿病が発覚することもあります。

2検査

糖尿病の検査は「血糖値が高い、尿糖が出た=糖尿病」というわけではないので注意が必要です。

・血糖値:猫の血糖値の基準範囲は74〜150mg/dl(IDEXX。検査機関によって異なる)です。猫の血糖値をみる時の注意点として、猫はストレスを感じやすい動物であるということです。ストレス性高血糖といって、猫が興奮していると正常な猫でも血糖値が一時的に高くなることがあります。ストレス性高血糖で血糖値が500mg/dl以上になることも報告されています。血糖値はすぐに結果がでる、微量の血液で測定できますが、食事やストレスに影響されやすいデメリットがあります。

・尿糖検査:猫では血糖値が約300mg/dlを超えると尿糖がでると考えられています。尿検査は自宅で行えるというメリットがあります。デメリットとしては検査結果は具体的な数字ではなく(−)や(++)といったおおよその結果として出るので、病気の進行や改善を評価しづらい点です。

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・フルクトサミン:血液中の糖とたんぱく質が結合してできる物質で、血糖値と比例します。フルコトサミンは過去2週間の平均的な血糖値を反映するので、ストレスや食事などを影響を受けにくいというメリットがあります。

・糖化ヘモグロビン(HbA1c、グリコヘモグロビン):こちらは血液中のヘモグロビンと糖が結合したものです。フルクトサミンと同様、血糖値と比例しますが、こちらは過去1〜2ヶ月の平均血糖値を反映しています。より長期的な血糖コントロールを評価するのに適しています。

※フルクトサミンと糖化ヘモグロビンは検査機関で測定するので結果を得るのに数日かかります。

・その他全身検査:糖尿病以外で、血糖値が上がる病気の除外、インスリン感受性を低下させる病気(後述)の有無の確認のため、糖関連以外の検査も受けておいた方が良いでしょう。具体的には身体検査、他の血液検査、画像検査などです。

3治療

糖尿病の治療目標は体が糖を吸収するのを助け、症状を改善させ楽にさせてあげることです。インスリンの投与が治療の軸になりますが、中には食事療法とダイエットでインスリン投与が不要になる猫もいます。

3.0猫の糖尿病の治療が難しい理由

概要の項でも触れましたが、猫の糖尿病は血糖値のコントロールが難しいケースがあります。インスリンの量を少し変えただけで、低血糖になったり、全く効かなくなったりと…。なぜ猫の糖尿病は治療が難しいのでしょうか。

・自分で血糖値を計れない:猫に限らずですが、動物は自分で血糖値を測ることができません。人間では症状によりますが、安定期でも週3回は1日2回以上測るすることが一般的になっています。それに比較して動物は動物病院でしか計れず、回数が少ないことに加え通院ストレスが正確な評価を妨げています。

・インスリン感受性を下げる病気の存在:猫の糖尿病に2型糖尿病が多いのは、インスリン感受性を下げる病気が糖尿病を起こしていることがしばしばあるからです。初期の検査段階でこれらの病気を見逃していると、治療に苦慮します。

具体的には、副腎皮質機能亢進症、末端肥大症、プロジェステロン過剰症、膵炎、尿路感染症、口内炎、腎不全、肝不全、心不全、甲状腺機能亢進症、腫瘍などです。

・食事コントロールが難しい:人間の場合は食事を食べる前に狙ってインスリンを打ちますが、猫の場合はいつ食べるかわかりません。また、インスリンを打っているにもかかわらず食事を食べないと容易に低血糖になってしまうこともあり、インスリンの量を控えめにせざるえません。また糖尿病用の療法食を好まない猫も多く、治療の幹になる食事療法が実施できないのも、治療を難しくしていると感じます。

・低血糖発作時に対応:人間の場合は低血糖時にすぐに抛急できるようにシロップやジュースを携帯できます。猫の場合は飼い主さんがシロップを飲ませなくてはならず、もし飼い主さん不在時に低血糖発作が起こると非常に危険です。そのためいかに低血糖発作を起こさないかが極めて重要になります。

3.1目標血糖値の測定

治療を行う際に血糖値の目標を決めます。治療方針は各獣医師によって意見が異なりますが、私は大きく3つのグループに分けています。

①血糖値が正常範囲に近いレベル(150〜200mg/dl 以下):インテンシブプロトコールと呼ばれるものです(後述)

②尿中に糖がでないレベル(300mg/dl 以下)

③血糖値よりも臨床症状を優先する

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もちろん1が最も理想的ですが、上記の理由より現実的には難しいことが多いです。③は食欲・体重の変化を見極めて、猫が元気に過ごしているのであれば、血糖値が高くてもインスリンの量を増やさずコントロールします。安定性を優先した治療といえるでしょう。

倦怠感のところに「?」がついているのは実際に400mg/dl台で血糖値を維持していてもすごく元気で食欲もあり、体重を維持できている猫がいる一方で、300mg/dl以下まで下げないとだるそうな猫がいもいます。一概に数字だけで猫の倦怠感は予想できないため付けました。

現実的には②と③が目標になることが多いです。血糖値だけでなくフルクトサミンや糖化ヘモグロビンを基準に目標を決める方法もあります。どのレベルでコントロールするかは飼い主さんの希望、飼い主さんが積極的に介護できるか、治療反応、猫の症状から総合的に決めます。

3.2インスリン製剤の種類

糖尿病治療の軸になるインスリン製剤。インスリンを補充してあげることで、糖の吸収を促します。現在動物医療で使われているインスリン製剤はランタス(グラグギン)、レベミル(デデミル)、PZIの3つがあります。インスリン製剤に優劣はなく、全ての糖尿病をカバーできるインスリン製剤はありません。

・プロジンク:長年猫の糖尿病治療に使われていた牛・豚由来のインスリンであったPZI Vetの代替品として開発されたヒト遺伝子組換えインスリンです。猫用のインスリンとして作られており、ランタスやレベミルよりも作用時間が短く1日2回の接種に適しているという意見もあります。2016年より国内でも入手可能になりました。

・ランタス:2003年に発売されたインスリンです。pHの変化によってゆっくり吸収されるように調整されています。そのため希釈して量を調節することはできません。プロジンクよりも寛解率が高いという報告があります。

・レベミル:体液中のアルブミンと結合しやすく単体のデテミル分子からゆっくり吸収されるように作られています。希釈可能です。ランタスの後に発売されましたが、両者の比較の研究では大きな違いは認められず、どちらの薬が優れいているということはありません。

各インスリンは効果が持続するための仕組みが違うので、個々の猫によって効き方が変わってきます。1つのインスリンで効果が安定しない場合はインスリンを変更することがあります。

※トレシーバ(デグルデル):2012年に人間で承認されたインスリンで、人間で42時間以上の作用時間があります。現時点で私が調べた限りでは猫への使用の報告はありませんでした。

3.3血糖値曲線

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血糖値曲線の1例

血糖値曲線とはインスリン投与後の血糖値の動きを把握するための検査で、インスリンの量を調整するのに欠かせない検査です。上の図のように1日4〜6回血糖値を測定する必要があり、入院するか朝一番でお預かりして作成します。

このグラフを見ながら、インスリンを調整しますが同じ量でも日によって結果が変わること、僅かに量を変えただけで血糖値が下がりすぎることがあり、調整には数日から数週間必要になることもあります。

3.4食事療法

食事もインスリンと並んで治療にとても大事です。基本は正常体型を維持すること。肥満はインスリン感受性を低下させますし、痩せすぎはインスリンの吸収が悪く、また作用時間が短くなります。また可能であれば3〜4回に分割して与えると食後の急激な血糖値上昇を抑えられます。

減量食型(ヒルズ w/d, ロイヤルカナン 満腹感サポートなど):食物繊維が多く含まれており、糖の急激な吸収を抑えます。もともと減量食なので体重のコントロールにも向いています。

高たんぱく質食(ヒルズ m/d, ロイヤルカナン 糖コントロール など):低炭水化物、高たんぱく質で血中への流入する糖の量を抑えてます。寛解(インスリン離脱)を目標にする場合も適しています。

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3.4.1 猫が療法食を食べない場合

非常によくある問題です。どんなに素晴らしい療法食でも食べてくれなければ意味がありませんし、食事にむらがあると血糖コントロールを難しくします。ヒルズやロイヤルカナン以外に、アニモンダ、スペシフィックなど多くの会社が療法食を作っていますので愛猫に合った食事を探しましょう。それでもダメな場合は総合栄養食の中からたんぱく質の割合が高いものを選びましょう。

参考:猫に療法食を食べてもらうために9つのヒント

3.4.2 腎臓病、アレルギーなどを併発している場合

個々の猫の状態によりますが、基本的には併発疾患に対する処方食を選びます。アレルギーによる炎症もインスリン感受性に影響しコントロールを難しくするので、食物アレルギーがある猫ちゃんの場合はアレルギー除去食を勧めます。

また腎臓病の予後が2〜3年とすると(腎臓病について)、糖尿病で4〜5年治療を続けている猫も珍しくないので、先に腎臓の限界が来てしまいます。そのため腎臓をケアする療法食を優先します。

ただし猫によっては糖尿病食でないと血糖値が安定しない、変えたら体調が悪くなることもあるので、その場合は糖尿病食や好きな食事を与えた方が猫の生活の質は上がります。食事は血糖値に大きく影響するので変更する時は主治医に相談しましょう。

3.5その他の治療薬

・ スルフォニルウレア製剤(SU剤):膵臓のβ細胞に作用しインスリン分泌を促進します。しかし長期的に使用すると、β細胞周囲にアミロイドというたんぱく質が沈着し細胞死を起こします。つまり最終的にはインスリンがでなくなる状態(二次無効)になります。そのためあまり猫で使われることはありません。

・αグルコシダーゼ阻害薬:糖の分解を遅らせることで吸収を遅らせる薬です。単独では効果は殆どなく、他の食事療法やインスリンと組み合わせて使います。

3.6インスリン感受性を低下させる病気の治療の重要性

糖尿病の治療と同時にインスリン感受性を低下させる病気(基礎疾患)を治療する必要があります。これらの病気が隠れていると「インスリンが全然効かない」、「効き方が毎回違う」などのトラブルが起こります。

特に膵炎は糖尿病の猫の50%が持っているという報告もあるぐらい、糖尿病に影響を及ぼす病気です。また末端肥大症といって成長ホルモンが過剰にでる病気があると、インスリンを増やしても全く効かないことがあります。最近の報告では末端肥大症は今まで考えられていたよりも高い割合で罹っているという報告があります。

3.8自宅血糖値モニタリング

飼い主さんが自宅で猫の耳の細い血管から血糖値を測定する方法です。以下のメリットとデメリットがあります

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ストレスが低い環境で測ることで、より正確な血糖値を把握することができます。また自宅で元気がない、ぐだっとしている時に血糖値が高すぎなのか、低すぎるのが原因なのかを判断できるのも大きなメリットだと思います。

デメリットとしてはまず猫が怒ったり、抑えられるのを嫌うと危険なので行えません。また愛猫に針を刺すという精神的な負担、また血糖値の数字を毎日見るのがストレスになることがあります。人間でも血糖値恐怖症といって、血糖値が高いと焦ってしまい医師の許可なくインスリンを増やして低血糖になったり、数字をみるストレスで体調を崩すことがあります。

・方法

①必要なもの:グルコース測定器と検査紙(蝶々が書いてある紙)、滅菌された針、コットン(19秒) ②検査紙を測定器に刺します(31秒) ③ライトで照らすと耳の辺縁(外側)にある静脈を確認できます(50秒)④これが辺縁静脈の血管です (1分.03秒)⑤ 簡単に血管が確認できる猫とそうじゃない猫がいます(1分.14秒)⑥コットンを耳の裏側に添え、優しく血管をちくりと刺します(1分.24秒)※貫通させる必要はありません ⑦試験紙を血液の滴の上に触れさせます (1分.34秒) ⑧コットンで刺した部位を押さえます (1分.44秒)⑨6.1です、良好です。(イギリスは単位が違います  6.1mmol/L = 109.8mg/dl)(1分.51秒)⑩コットンで出血が止まるまで圧迫します(1分.59秒)11. 数秒で出血は止まります (2分.06秒)

3.7 インテンシブコントロール

またはタイトプロトコールと呼ばれる治療方法です(※プロトコールとは治療計画という意味)。先述の目的血糖値の①150〜200mg/dl 以下を目標にコントロールする、強めの治療方法です。血糖値の結果によって、インスリンの量を変更していき、常に正常血糖値に近ずけることでインスリン分泌機能、インスリン感受性の回復を待ちます。最大のメリットは寛解率が高いことです(64%  Roomp K and Rand J 2009)。

一方低血糖発作のリスクから自宅血糖測定は必須で1日3回以上測定できる方しかインテンシブプロトコールは行ってはいけません。かならず獣医師の指示のもと利点、危険性を理解した上で行わなければいけません。

4 予後

予後とは今後の病状についての見通しで、進行具合や生存率を示します。糖尿病の予後は血糖値がコントロールできていれば良好というのは人間と同じです。

人間の糖尿病患者において重要な合併症ですが、猫はもともと慢性腎臓病が多い為、糖尿病がどのくらい影響を与えるかわかっていません。治療期間が長ければ長いほど影響があると予想できますが、寿命の関係、(人間の1/5)、から治療期間が短いので大きな問題になっていないのでしょう。

猫の糖尿病は高齢で発症するのが殆どで、仮に10歳で糖尿病になったとしても猫の平均寿命は15歳前後なので血糖コントロールがうまくいけば寿命を全うできることが多いです。また猫は糖尿病性白内障になることも殆どありません。

寛解しやすいというのも猫の糖尿病の特徴です。これは基礎疾患(インスリン感受性を低下させる疾患)が改善すれば糖尿病から離脱できることが関係しているでしょう。寛解後も療法食は続けましょう。

まとめ

糖尿病という病気の性質上、個々の猫に合った治療が求められます。そしてどのインスリンがいいのか、どの療法食がいいのかも猫により様々です。選択肢が多いゆえ、飼い主さんからすると獣医師の治療方針に疑いが生まれやすいのではないかと感じます。ネットの情報も書く人間によって偏りがあります(もちろん私も)。疑問点はその都度担当獣医師に確認しながら、なぜこの治療法を選んだのか納得しながら進むことが大切でしょう。糖尿病に関してはまだまだ書くべきことが沢山あると感じます。今後アップデートしていこうと思います。

参考文献

The Cat: Clinical Medicine and Management

Feline Diabetes Mellitus. Clinical use of long-acting glargine and detemir. JFMS (2014)

Intensive blood glucose control is safe and effective in diabetic cats using home monitoring and treatment with glargine JFMS (2009)

“猫の糖尿病のアウトライン” への30件のコメント

  1. はじめまして。13歳の雑種の男の子が1年半前から糖尿病治療を行っています。ヒューマリンの希釈から始まって直近まではプロジンクを10ヶ月ほど使用していましたが、4.5単位まで増やしてもフルクトサミンが450辺りから下がらなくなってきたので、先週からレベミルに変更して様子を見ています。本人は元気そうなのですが、暑さのせいか、病気のせいか、食欲にムラがあって体重も減少気味です(5.3キロ→5.0キロ)。今の先生は猫の血糖値曲線はあんまり意味ないんだよね、とおっしゃり、インスリンを変更しても一週間後にワンショットの血液検査だけして確認しましょうといわれ、少し心配です。

  2. 11歳の糖尿病の雄猫(4.6Kg)です。糖尿病の診断をされて1年です。今年の春にクレアチニンが2.4に上がったので、それ以降自宅点滴とネフガードを飲んでいます。ヒューマリン4単位を1日2回投与していましたが、持続時間が短いのでランタスに変えて2週間です。ランタス4単位を1日2回投与していますが、投与後3〜4時間で一旦血糖値が400mg/dL位まで上がり、その後少しずつ下がっていき9〜12時間後に200mg/dL台まで下がる時と、300mg/dL台までわずかに下がる程度の時(昼間に多い)があります。今のランタスはお試しにと、獣医師からいただいたもので少し古いみたいなのですが、効果に問題はないと言われました。まず投与後3〜4時間で100mg/dL以上上昇してしまう理由がわかりません。それがなく、なだらかに下降してくれればそこそこいい状態になるように思うのですが…。できましたらアドバイスをお願い致します。

    1. 3〜4時間で血糖値が上がるのはランタスの効果が出る前に食事により血糖値上昇が始まっているからではないでしょうか。食事をより分割で与える、食事に食物繊維を混ぜるなど血糖値の上がりを鈍くさせることがあります。

  3. こんにちは!何度も投稿していまい申し訳ございませんm(__)m
    本日、また病院へ行き尿で検査したところ、やはり糖が出ているとのことでした。数値は400台といっていました。

    フルクトサミンというのは話には出なかったです…

    そのまま血糖値の流れを見るために、そのまま入院となったのですが、餌を食べてくれずに検査が出来ないということで、一旦帰ってきました。かなり緊張しやすい子で、病院だと固まって動かなくなります。

    ちょっと心配なのは、まだ入院検査できてないためかもしれませんが、行きつけの先生がインスリンを1日目1回にするか通常の2回にするか悩んでいたところと、インスリン注射ではなく、薬投与の治療法もあるが、行きつけの病院では扱ってないとのこと。

    この2つのことがあり、念のため他の病院ても見てもらい判断を仰ぐべきか考えています。
    薬投与はメジャーの方法ではないのでしょうか??扱ってないとのことでしてので…

    あと、インスリンになったとしても、1日1回という方法もあるのでしょうか??

    今の行きつけの先生は決して悪い雰囲気はありませんが、インスリンの回数で悩んでいたところなどをみると、念のため薬投与の治療も扱っているところで検査も1回受けてみるべきなのか考えています。

    1. かずさん ご質問にお応えします。内服で血糖値をコントロールしやすくする薬は3.5のその他の治療薬で触れていますが、インスリンと食事療法でうまく行かないときに補助的に使う可能性がある薬です。メジャーか否かで答えるのは難しいですが、私は内服薬は使わずに治療していた糖尿病猫の方が圧倒的に多いです。
      インスリンを1日に1回という方法もあります。低血糖発作のリスクが高い場合、1回のインスリンの作用時間が長い場合など1日1回で使うことはあります。

  4. こんにちは!本日、飼っている猫が糖尿病かもしれないという診断を受け、いろいろと焦ってしまっています。
    2歳の猫なのですが、数日前から急に水を飲む量・おしっこの了解ですが増えました。

    心配になり、近くの動物病院につれていったところ、血糖値が500以上ということで、糖尿病の可能性が高いとのことでした。
    念のため、再度血糖値を測りに後日行く予定なのですが、いろいろとネットで調べてみると、獣医でも猫の糖尿病判断は難しいですとか、猫専門病院で見てもらった方がいい・糖尿病と誤診されたという内容を見かけました。

    私が住んでる地域には猫専門病院はないので、猫専門病院に見てもらうとしたら県外に出なくては行けないのですが、やはり遠出をしてでも猫専門病院に行ったほうがいいのでしょうか? また、そうでなくても複数の病院で判断をもらうなど…

    また、この猫のは3ヶ月ほど前に親戚より頂いた猫であり、先に飼っていた老猫と一緒にくらしています。が、老猫のほうが、この猫を受け入れられずに仲は良くありません。
    ストレスが原因で血糖値が高くなるといったことも見かけますが、関係はありそうですか?
    糖尿病ではないことを願ってしまいます。

    とはいえ、やはり500以上というかなり高い数字が今日出ましたので、やはり糖尿病なのでしょうか?

    1. かずさん こんにちは。ご質問にお答えします。通常ストレスだけで血糖値が500まで上昇する事はないと思います。まだ2歳という事で、血糖値が上がる原因が他に隠れているかもしれません。尿検査やフルクトサミンの数値はいかがでしょうか。猫の性格にもよりますが、長距離の移動は負担になります。まずは現在の主治医で再検査を受け、疑問があればセカンドオピニオンを受けてみてはいかがでしょうか。

      1. お返事ありがとうございます!本日は尿が出なく、血液検査での結果でした。(もともと、水をたくさん飲むのと、下痢があったので、調べてもらいに行きました。) 次に行くときには尿がも含めて検査で考えています。

        結果の用紙には血糖値が基準よりかなり高く、他には赤血球数・ヘモグロビン・ALPという項目が基準より高めで、血小板数が少なめで出ています。

  5. こんにちは。ランタス2U×2回で血糖コントロールしている14歳♀ロシアンブルーです。
    最近GAが31%と高く、アルファトラックで自己測定していますが、高いと(朝が多い)
    600台。しかし低いと)インスリン投与後6時間)20~30という低血糖になります。このような場合、ソモギーと考えてインスリン量を減らすと、ベースが高くなる気がして困っております。もし、低血糖になるまえに捕食をするなら、タイミングがいつか先生のアドバイスが頂けたら大変ありがたいです。今年で闘病3年目です。頑張ってます。

    1. ジュリアさんこんにちは。6時間後にガクっと落ちるのであれば、インスリンのピークが遅炒め、食後の血糖値のピークとずれていると考えられます。食事の1〜2時間前にインスリンを摂取して見てはいかがでしょうか。もう一度血糖値曲線をとって、どの時間にインスリンのピークがきているか確認してください。

  6. 我が家の13歳になる雄猫が糖尿病と診断されました。
    幸いケトンは検出されず、先日検査(インシュリンの種類や量を決めるためだそうです)入院しました。

    が、3日たった今も投与しているインシュリンが効果を表さず退院の目途がたちません。

    このままインシュリンが見つからない場合どうなってしまうのでしょうか?

    1. 相馬さん こんにちは。適正な量のインスリンを決定するのに1週間以上かかることも少なくありません。急激に増やすと危険なので、段階的増やさなければならず時間がかかります。いくら増やしても全く血糖値が下がらない場合は重度インスリン抵抗性の病気が隠れているはずですので、その根本になっている病気の精査をします。

      1. 返信ありがとうございます。
        その後、プロジングというインシュリンが合うということなり
        自宅でインシュリンを投与することになりました。
        また1週間後に来院して半日預かりで血糖値の推移を見るそうです。

        現在、自宅に帰ってきて3日が過ぎましたが、多飲多尿が改善しません。
        インシュリンの投与開始してもすぐに効果が出るわけではないということなのでしょうか?

        猫によって違うとは思いますが、だいたいどれぐらいで効果が表れるものなのでしょうか?

        たびたびの質問、申し訳ございません

        1. 多飲多尿が改善するには血糖値が300mg/dl以下にコントロールする必要があります。そして経験的にですが、300以下にコントロールしても2〜3日は尿糖がで続けるので、その間は多飲多尿は現れると思います。そのため、血糖値を正常にコントロールできていれば2〜3日で症状は改善することが多いです。

  7. すごく詳しく書いてあって参考になりました。
    うちの子7歳メス猫です。
    土曜日から急きょ入院になりました。
    糖尿病と診断されました。
    2週間ほど前オシッコが急に多くなり
    1週間ほど前からは食欲が落ち、
    一気に痩せてしまいました。
    ちゃんとした知識を得ず
    ただ飼うだけの今までを悔いても悔やみきれません。
    こんなに急に重篤な状態になるなんて。
    尿からケトン体が検出され、
    今は肝臓不全の状態です。
    脂肪を使わせないために糖を体に
    入れているそうです。
    食事も点滴と看護師さんが口の中に
    直接入れてやっています。
    この2、3日が山だと言われました。

    1. うちの13歳になるオス猫は、4歳から糖尿を発症し気がついた時には、ケトンも出て危篤状態でした。
      1日だけ入院をしましたが、顔を翌日見に行くと何も変わらずかえって、もう家に連れて帰ろうと決断。家に戻したからには、ケトンに負けない気持ちとの闘いは始まりどうにか自宅で点滴、嫌がる中謝りながらに強飲食の毎日。一週間徹底的に自宅で看病しました。その後ケトンが消える頃食欲も少しずつ戻り、インスリン量の調整、食事、自宅での血糖値を測りグラフを作り、数値よりも本人の顔の症状で最適なインスリン量と、食事の時間の調整など。
      あらゆる情報をかき集めて糖尿について勉強をしました。獣医さんに救いを求めても糖尿専門医はおりません。経験だけが助けになり、今も糖尿治療9年になりますが普通の猫と変わりなく幸せな日々です。どうぞ、諦めずに救ってあげて下さい。救えるのはあなただけなんです。飼い主が頑張ると必ず猫に伝わります。まずは、ケトンがなくなりますように。点滴をどんどん流して、AD缶で体力作りです!頑張って下さい!

  8. 仮に自宅にずっと誰かがいても、低血糖発作は夜に起こることもあるので24時間猫を監視することは難しいです。そのため猫の糖尿病はより慎重にインスリンの量を定める必要があります。

    自宅では食事量の測定、体重の変化を記録しましょう。特に食事はどのくらいカロリーを取っているのか把握しましょう。低血糖発作のほとんどは猫が食事をとらない時に起こります。朝と夜どのくらい食べたか測り、変化があれば必ず主治医に相談してください。

  9.  さまざまな猫に関する話題について、とてもわかりやすい解説をありがとうございます。
     これまで、保護猫も含めたくさんの猫をお世話してきましたが、先日初めて「糖尿病」と診断された猫が出ました。食欲がなくぐったりしたのでかかりつけ医に連れて行くと、血糖値が高く、入院治療中です。点滴治療(脱水の解消?)を受け、インスリンを投与されたところ、先生曰くほんの少しの量でも低血糖になってしまう子なので、インスリンが使いにくいとのこと。退院後は、自宅で1〜2日おきに生食の皮下点滴をして、1週間に1回程度、通院で血液検査(血糖値とカリウム値を計ると言われたと思います)をする、という治療方針と言われています。現在入院治療中で経過を診てもらっているところなので、最終決定ではないかもしれません。自宅での頻繁な皮下点滴は、時間的、精神的に負担になると予想していて、先が思いやられます。このような治療方針も、やはりあり得るのでしょうか。
     目下、頭を悩まされていることなので、少々とりとめない文章となってしまいました。お許しください。
     おわかりになる範囲で、何かご助言がありましたらお聞かせください。

    1. 河崎さん。こんにちは。猫ちゃんが初めて糖尿病になってしまったということで、ご不安になれる気持ちはよくわかります。インスリンが効きすぎるということですが、そういったケースもすくなくありません。猫によっては希釈した非常に微量なインスリンでも驚くほど血糖値が下がります。低血糖発作は非常に恐ろしく、そのまま亡くなってしまうこともあります。そういった可能性を考慮しての判断だと思います。

      今回頂いた情報の範囲で考えるとですが、脱水があるとインスリンの効きは悪くなりますし、糖尿病の原因疾患として膵炎を想定しているのかもしれません。自宅での皮下点滴が時間的にも精神的にも難しい場合はその旨を主治医に伝えてください。きっと代替案を提案してくれるはずです。おそらく退院時に治療経過から再度治療方針を立て直すと思います。

      1.  ご丁寧なお返事をありがとうございました。先生のご親切に感激いたしました。
         また、個別相談のご案内もありがとうございます。(このようなところに「コメントを残す」ことには全く不慣れで、しくみがよくわからず名前を書いてしまって焦ったところに、追い討ちをかけて「個別相談はご遠慮を」という記述に行き当たって、自分の無知を嘆いているところでした…)
         我が家ではたくさんの猫を抱えており、先生のネコペディアは(驚くほど!)親切で正確でわかりやすく、ありがたく参考にさせていただいています。
         今後ともよろしくお願い致します。

  10. 我が家の猫で、1匹だけが Ⅰ型糖尿病だと診断されています。急に毛づやが悪くなり、歩く時によろけた為、かかりつけの獣医さんへ。血液検査でⅠ型糖尿病とわかりました。気づいたのが早かったので、とりあえず、糖コントロールの療養食で様子を見ることになりました。それから2年、今3才になりましたが、インスリンは使わずになんとか来ています。
    もともとが痩せ気味の為、これ以上痩せないように気をつけています。

  11. こんばんは、
    東京、大田区で開業している獣医師です、先生のブログで勉強させていただいています、感謝です。

    突然、勝手とは存知ますが、お教えいただければ幸いです

    糖尿病猫なのですが、どうしても精神的に注射ができない高齢の飼主様でして、短期間でも良いので・・・今より楽にしてあげたい・・・希望でして

    ISFMでもエビデンス有としている、Glipizideの感触は如何な物でしょうか?
    失礼ながら糖尿病ガイドライン引用文献は、未読です

    私は使用したことが無く、少し躊躇しているところでして

    導入時での注意点や上手く行く場合での効果発現時期etcお教えいただければ幸いです
    よろしくお願いいたします

    1. 黄色いカエルさんこんにちは。
      ご存知の通りGlipizideはインスリン分泌を促進するSU剤です。インスリン分泌能が残存している2型糖尿病の猫に効果があると期待されており、新たに診断された糖尿病猫の20〜30%は効果があると想定されます。ただし、長期的なSU剤の使用は二次無効を起こすので注意が必要です。Plum’s handbookによると、この薬の使用が想定される状況の1つに「飼い主さんがインスリンの注射を精神的に、または技術的に不可能な場合」とあるので、今回の条件と一致します。
      実際に私も患猫に使った経験はないです。効果が最大まで発現するには4〜8週間かかるようです。各薬との相互作用、副作用(消化器症状、低血糖、肝毒性)に注意が必要だと思います。研修先の獣医師にも同じ質問をぶつけましたが、一度治療が困難な糖尿病猫で使用したことがあるぐらいで、やはり頻繁に使う薬ではないようです。

      1. ご回答をいただき感謝です
        Glipizide投薬始めました、結果は改めて報告させていただきます。感謝。

        1. 追伸、ご丁寧な回答をいただいたのに大変失礼いたしました
          私は、黄色いカエルこと
          東京、大田区で開業している、ドン・ペット・クリニックの重田洋一と申します
          よろしくお願いいたします

  12. こんにちは!ブログ拝見いたしました!
    まさに我が家のミックス6歳♂が今年1月から糖尿病です。血糖値も600Hiで1日2回のランタスを打っていましたが、今は1日1回、血糖値が150以上ならランタス0.5打っています。
    実は生後半年くらいで糖尿病になりましたが、3カ月くらいで離脱しました。

    猫ちゃんの血糖値は、上がっても170くらいで尿糖なしです。(最近では100から150くらいです)3日間インスリンなしの日もありました。自宅で犬猫専用の血糖値測定器で測っています。多飲多尿の症状もなくかりました。
    再発したので離脱はないだろうと
    インスリンをずっと打つ覚悟でしたが、また離脱出来そうです。

    自分なりに猫ちゃんの糖尿病の事を色々調べまくりましたが、まだまだ分からない事ばかりです!
    また糖尿病ブログお待ちしております!

    長々と失礼いたしました!

  13. こんにちは私も猫好きの獣医師です。
    いつも楽しく拝見させていただいています。

    2015年にPlosOneに発表された論文で
    イギリスにおける大規模研究にて猫の糖尿病の25%がAcromegalyによると発表されていて、かなり衝撃を受けました。以前にも同様の報告がいくつかありましたが(22-32%くらいだったかと記憶していますが)、やはりそれくらいの頻度でいるということなんでしょうね。日本でも同様の比率で存在していることが予想されますので、私も何頭か見落としてしまっているのだろうな、と反省しています。

    最近神経質になりすぎているせいか、一番上の写真の猫ちゃんがAcromegaly様の顔貌を呈しているように見えてしまいます(笑)

    1. こんにちは。
      そうですね、1/3~1/5の糖尿病がacromegaryと関連していると報告されていると思います。これについては米国の獣医師数人に聞いてみましたが、少し懐疑的でした。やはり臨床的に遭遇する割合と乖離があると感じているようです。

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