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出産が近づくと、新しい家族が生まれてくる準備をしなくてはいけません。赤ちゃんが生まれてくるとき、猫がいる家庭では何を気をつければ良いのか。また猫もそれとなく雰囲気を読み、緊張していることでしょう。猫はシャイな動物なので知らない人が来たり、家の環境が変わるとストレスを感じて疲れてしまいます。そのため子供が生まれたり、年末に家族が遊びにくる時に体調を崩す事が多いです。飼い主にベタベタするような依存度が高い猫は特に影響を受けやすいです。今回は猫と赤ちゃんの付き合い方について解説します。

0 猫は危険か?

赤ちゃんのことを考えると猫が攻撃しないか、病気がうつらないか気になると思います。結論からいうと、しっかり予防を行えば猫は赤ちゃんにとって危険ではありません。

0.1 猫による攻撃

猫は知らない人や物に対して警戒するので猫から襲いかかることは殆どないでしょう。猫を赤ちゃんと会わせる時は無理に近寄らせ ることはやめましょう。(ファーストコンタクトの項で説明)

また猫が赤ちゃんの上にのしかかり呼吸を奪ってしまうことはあるのでしょうか、実際に海外ではそういった事例はあるようです。そのため、猫と赤ちゃんだけになるような状況は作らないようにしましょう。(隔離の項で説明)

0.2 猫からうつる病気

猫からうつる病気(人獣共通感染症)は赤ちゃんや年配の方のほうが免疫力が弱いので罹りやすいです。人獣共通感染症の予防は通常通り行って下さい。猫を触った後赤ちゃんの口に入るものを触る前に手を洗う、トイレはすぐに片付ける、猫を外に出さない、回虫などの予防をしっかりするなどです。これは赤ちゃんがいるときだけでなく、常に家族全員で習慣づけておきましょう。

(妊娠中に気になるキソプラズマ感染症についてはこちら

1準備

あらかじめ赤ちゃんが生まれた時の生活をイメージし、猫を新たな環境にならしておきましょう。あとは赤ちゃんがくるだけ、という状況をつくっておくと良いでしょう。新たに家族を迎えることで起こる変更(トイレの場所、食事の時間など)、またベビーベッド等の新しい生活用品がある環境になれましょう。

最初は赤ちゃんの匂いや鳴き声を嫌がるかもしれません。嫌なことがあったときに逃げ込む隠れ家を家の静かな所につくってあげ、お気に入りのタオルなどをおいてあげて下さい。

事前に赤ちゃんの人形に慣れさせ、鳴き声やおもちゃの音などを聞かせておく方法もあります。通常ここまで準備する必要はないですが、特に神経質な性格、音に対する不安行動(過剰におびえる、興奮して怒る)が見られる猫では、イメージトレーニングとしてやっておくと良いでしょう。

このトレーニング中に猫が過剰に反応する場合は猫を隔離しなくてはいけないかもしれません。この音を使ったトレーニングはやり過ぎると猫のストレスを与えますので、獣医師と相談しながら行って下さい。

2ファーストコンタクト

猫が出産を終えた飼い主さんと数日間会っていない場合、まずは赤ちゃんから遠ざかった場所で再会を果たして下さい。猫が赤ちゃんを怖がる可能性があるからです。

最初に赤ちゃんに猫を会わせるときは寝ているときか、起きていても泣いていないときが望ましいです。会わせるときは猫を強制的に赤ちゃんに近づける(猫を抱っこして赤ちゃんの顔の前に持って行く等)ことはやめて下さい。猫が自分のペースで赤ちゃんの近くに行くのを待ちましょう。

このとき猫は赤ちゃんの周りを回ったり匂いを嗅いだりするでしょう。もし猫が怖がった場合は静かに引いて赤ちゃんから離してあげましょう。このときおやつで注意を引いてもいいでしょう。

3猫と赤ちゃんを仲良くさせる

赤ちゃんが猫のそばにいるときや、赤ちゃんが泣いてるときに美味しいおやつを与えたり、猫に関心を払うと良いです。赤ちゃんの近くに来るといいことがある、赤ちゃんは怖くないと覚えさせるのです。

ありがちな失敗例として、赤ちゃんが起きている間は猫を無視し、寝ているときに猫を可愛がることです。これは赤ちゃんがいるときは猫が完全に相手にされないと感じ、猫は拗ねてしまいます。

特に家族の中でも赤ちゃんのお世話をしている人に依存度が高い猫では、その人に相手にされないことでストレスを感じてしまいます。赤ちゃんが起きているときでも猫におやつをあげたりかまってあげましょう。

4 猫を隔離せざる得ないとき

猫のサイズやキャラクターを見極め必要であれば物理的に猫が赤ちゃんと接触できないよう隔離しなくてはいけません。夜中など目が届かない時間帯は猫をケージに入れておく事も必要です。

まだ動けない時期の赤ちゃんから猫を遠ざけておくことは、それほど難しくありません。猫は基本的に知らないものに対して警戒するからです。また異常に恐がり攻撃性を示す、反対に強い興味を持つ猫もいます。そういった場合は猫がベビールームに入れないよう、網を張るなどの工夫をしましょう。

猫をケージに隔離しなければいけない場合は、場所に気を配りましょう。静かで人通りが少ない場所が望ましいです。大きさは食事、水、トイレ、寝床が入るケージが良いでしょう。二段式のものは上下運動もできるのでより良いです。

可能であれば実際に赤ちゃんが来る前にケージの中で生活するのに慣れてもらいましょう。最初はケージの中におやつを入れ自分から入ってもらい、少しずつケージの中で過ごす時間を伸ばして行くとよいです。

5 子供が成長した or 小さい子供と住むことになった

ある程度子供が大きいと、猫に興味をもち近づくようになるでしょう。しかし猫にとって人間の子供はパワフルすぎるようです。特に初対面では大きな声や、激しいタッチに猫はびっくりするかもしれません。赤ちゃんフェンスを設置し、子供が自由に入れないところに猫の安心できるスペースを確保しましょう。健康な猫であれば赤ちゃん扉を跳び超える事ができるはずですので、赤ちゃん→猫への接触を防ぐことは比較的簡単です。

また子供からおやつを与えると、子供に対する恐怖心が薄れることがあります。大きな犬ではおやつを咥えて子供を引きずり倒してしまう事があります、猫でも気が立っていると引っかかれるので保護者の監視下で行って下さい。

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まとめ

良い関係を築く事ができれば猫はきっと子供の良き友達になってくれるはずです。気のいい猫は子供に乱暴に抱っこされても全く怒りませんし、子供と添い寝する猫の姿は微笑ましい限りです。猫も赤ちゃんが来ることで緊張しているはずです、今回ご説明した方法で少しでもリラックスさせてあげてください。

“猫と人間の赤ちゃんの付き合い方” への5件のコメント

  1. うちは2匹の猫を飼っていますが、1匹も猫は赤ちゃんが泣くと即座に攻撃してきます。それも本気で噛んでくるため困っています。噛む程度も殺すつもりで噛んできているくらい強く、赤ちゃんを守ってこちらが血だらけになります。ふくらはぎなどは穴が開き、脛などはほねにとどくほどです。上記のことは全て試しましたが全くダメです。普段は全く赤ちゃんのことも気にしていない様子なのに、赤ちゃんが泣くとわざわざ2階からダッシュで降りてきて攻撃してくるので、完全隔離にしました。もう1匹は穏やかで赤ちゃんと添い寝しています。

  2. 家には一歳の姉妹の猫が2匹います。
    昨年末に私に赤ちゃんが産まれて、現在半年になり、時々猫と赤ちゃんが一緒に眠る姿が見られるようになりました。

    もともと私にベッタリの猫なので赤ちゃんが来てからちょっと寂しそうにしてますが、赤ちゃんが起きている時も沢山撫でたり声をかけたり、コミュニケーションを沢山取っています。 猫も自分の子供のように大事です。
    その気持ちは出産しても変わらなかったので良かったです。

    記事がとても参考になりました。
    ありがとうございました。

  3. 臨月です。産後に実家に帰る予定ですが、実家に猫がいるので参考になりました。
    猫と赤ん坊、お互いが過ごしやすい環境を作れそうです。

  4. 5月が予定日です。不安でしたがこの記事を読んで少し安心しました。

  5. 人間の子供はまだまだ遠い未来の話ですが、猫2匹いるので予備知識として参考になりました。

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